<鱈鍋>
あんまり口に出して言うこともなかったけれど、
「鍋のシメ」というものにずっと違和感があった。
まいねの実家で、鍋の時にシメをせずに育ってきたのが大きな要因だろう。
とはいえシメを否定する訳じゃなく、出汁の美味しさを最後まで味わえるし、
栄養学的にも理に適っているし、むしろ良いものだと思う。
…まぁ、”空腹こそ最高のスパイス”という意味では、
最後に主食を持ってくるのはどうなんだ、とは思うけど。
酒飲み動画なんかを見ていて(そんなのがあるんですね~)、
付いたコメントなんかを見ていると、割と東北では「シメなし」派が多いらしい。
しばれる季節に鍋をよく食べる東北人。だけど、シメはあんまりしない。
(よく考えると、不思議よな)と思いつつハフハフッズズズ…
と、鱈鍋をつついていて、ふと思い当った。
「あ、もしかして”しばれる”からか?」
身体の芯まで冷え切るような寒さの中帰宅し、鍋を囲む。
具材を食べていても身体は温まるけど、より身体を温めようと「汁ごとよそって毎回飲む」。
鍋が終わるときには汁は残っていない、だから”シメ”という概念がないのでは。
あと、味付けが濃い目なことも多いので「鍋をおかずにご飯を食べてる」というのもありそう。
(だとしたら、東北以外の寒い地域でも「シメなし」派がいてもおかしくないのにな…)
とか考えていたら、いつの間にかいっぱいあった鱈鍋がなくなっていた。
まさかウチに、妖怪鍋喰いがいるのか!?ちくしょうめ…もし見つけたら、
シメてやる!
[3回]