まいねのランドヌールへの道、ブルベスタート直前~最後までの様子です。
・・・やっと走ります。
宜しければこちらもどうぞ
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前編|
総括>
今回のライドの地図(ルートラボ)
【サイクリストの朝は早い】
今回のブルベは、集合4時、スタートが5時。ということでホテル出発、
および集合時の景色はこんな感じ
<普通に夜やん。。>
しかも気温6度。最近暖かいとはいえ、朝はやはり冷えます。
開始時刻については、始発電車などでも参加できない(前乗り、車中泊などが必要)という
不便さはありますが、終了時刻が早められるのでおおむね好評みたいでした。
午前4時半、コース説明などブリーフィング開始。
AJ岡山は、代表の澤田さん、副代表の山口さんという2名で運営されており、
ブルベを開催する日本の機関(AJ)の中でも最小なんだそう。
そのためサポートも少なめ(他のブルベでは、チェックポイントに
スタッフがいたりはするらしい)ですが、何よりも特筆すべきはそのコース!
そのキツさを求めて県外からも参加する人が多いというエグいコース設定は、
ブルベ最短の200Kmとはいえ、初級者殺しのプロフィールとなっています。
…正直、地図を見た時点で不安しかありませんw
参加人数は30名ほどでしたでしょうか。
ブルベ初参加者の人も多いという説明でしたが、まいねから見たらどの方も
めちゃくちゃ強そうにしか見えません(半袖短パンの方は”別格だな”とすぐ分かったけど)w
そもそも格好からしてまいねと違うし…200Kmなんて楽勝なのか、サドルバッグや
バックパックを持たない人もたくさんおるし(まいねは両方持ってましたテヘ)…
とか考えている間にブリーフィングが終わり、ユルい感じでスタート(w)。
【5:00スタート もう…走るしかない!】
ブリーフィング時の位置取りの関係上、まいねのスタートは割と最初の集団に入りました。
巡航速度としては28Km前後でしたでしょうか。
スタート直後は身体が冷え切り、走っていても歯の根が合わず震えるような有様。
少し走ると、そこに立ちはだかるは江島大橋、通称”ベタ踏み坂”。
車のCMか何かでも有名になりましたね。
長い坂道をゆるゆると登っていく集団。まいね的には身体を温める意味でも、
ちょっと巡航速度を上げたかったのですが…そこをスーッと抜いていく集団。
(このトレインに乗って行こう)
…そう思ったのが誤りの始まりだったのかもしれません(伏線)。
乗ったのは巡航速度30Kmオーバーくらいの集団。まいね的には、
付いていくことはできますが、早朝からこれは若干無理してる感じかも、ってな速度です。
とはいえ
(最終電車もあるから…マージン作っておきたい)
ということで、そのまま乗っかってチェックポイント1へ向かいます。
【チェックポイント1(22.80Km地点)ローソン松江西尾町店】
ブルベでは、決められたコースを走ったことを示す証拠を取得するポイントがいくつかあり、
今回のブルベでは、指定されたコンビニに立ち寄り、買い物をしたレシートを提出する
「チェックポイント」、目につくようなランドマークを写真撮影し、
その時刻を報告する「通過チェック」がありました。
最初のチェックポイントではあんぱんと缶コーヒーを購入、
その場で消費してすぐに走りだしました。
<桜並木と宍道湖を横目に、出雲市とうちゃこ>
【チェックポイント2(49.10Km地点) ローソン出雲平田町店】
この辺りで気温がグンと高くなり始め、水の消費量が増えてきたのでボトルの水を補給、
ちょっと疲れて甘いものが欲しくなってきたので、ゼリーと主催者の方がスタート時にくれた
プチおやつで補給しました。
しばらく走り、出雲と言えば・・・
【お久しぶりの出雲大社さん!(65Km地点)】
この子と一緒に来れる日が訪れるとは…感無量です( ;∀;)
折角の訪問ですが参拝する暇はないので、撮影後早速走り出します。
ここから一気に、絶景と…上り坂が増えます。
<海って青くて綺麗だったんだ>
岡山にいると忘れそうになる事実…(;O;)
それはさておき断崖絶壁なので、高所恐怖症のまいねは撮影時に脚ガクガクいってますw
【通過チェック1(74.50Km地点)日御碕(ひのみさき)神社】
標高は70mほどですが山を一つ越え、その谷間にある神社さん。
ここも撮影をサクッと済ませ、来た道を戻るのですが…
<帰りがヤバい!>
往路で気づいてはいましたが、斜度は20%中盤くらいあったんじゃないでしょうか。
距離こそ短いものの、ここにきて中々厳しい坂をねじ込んできましたね~(。-`ω-)
【(約80Km地点)まいねの膝に異変発生】
先日の
桜餅ライドで金甲山~倉敷まで走った時にも同じことが発生しており、
気を付けていたつもりではあったのですが、折り返しにも差し掛かっていないのに
右ひざ外側が痛み始めました。
今のところ原因は不明ですが、激坂などを登りつつ、平地は35Km/h巡航くらいで
グイグイ踏みすぎると、80kmくらい走ったときに痛むみたいという自覚がありました。
因みに桜餅ライドの時は、ママチャリのペダルに右足を付くこともできないほどの
痛みが1日あり、そこから2日もすると治りはしたのですが・・・
120Kmも残して、自分をだましだまし走るのはちょっと無理なんじゃないか…
モチベーションが下がり始めた瞬間でした。
海沿いの断崖絶壁をアップダウン。今回ブルベの最高標高200mちょいの山を越えつつ、
もはや膝の痛みはごまかしがきかない状態。
酷いときには3%の緩斜面すら押し歩きしなくてはならず、
調子に乗ってペース配分ができなかった自らの不甲斐なさ、
山に入って電波が届かなくなったのか、ひたすら”ルート計算エラー”の
警告音を発し続けるGARMINに、苦痛と、苛立ちの溜め息が増えます。
加えて、次の通過チェックは風車のある場所となっており、
当然のことながら、常に物凄い風が吹いてきます。
(DNF(Do Not Finish=リタイア)するなら今かもしれん…)
正直、そう考えていたくらいキツかったです。
しかしながら、まいねの目の前にゆっくりと、着実に、
向かい風+登りに耐えていらっしゃる方がいて、
(辛いのは自分だけじゃないよな…)
と、追い風や緩斜面になる瞬間を見計らいながらクランクを回し、少しずつ進みました。
【通過チェック2(95.90Km地点)十六島(うっぷるい)風車公園】
息も絶え絶えの状態でどうにか次の通過チェックに到着。一緒に走ってきた先輩と、
「マジで風、えらかった(日本語訳:辛かった)よなぁ!!」
とおしゃべりしつつ、束の間の休憩をします。
何だか不思議なもので、膝の痛みも全然引いてはいないんですけど、
”辛い”と声に出して共有した瞬間に、何かがちょっと軽くなるような感覚があるんですよね。
こうなるともう(もうちょっと頑張ってみようかな)となるのだから現金なものですw
実はこの先が、今回のブルベ最悪の場所であるとも知らずに・・・(^ω^)
【悪魔ののこぎり、広域農道(102.50Km地点)】
※この辺りからガチで余裕がなくなり、写真が急激に減りますがご容赦ください。。
ある意味では、今回のブルベでの最大の山場と言っても過言ではない、広域農道。
大山のすそ野に広がるこの道は、コンビニどころか自販機すらなく、
結構本気で同じ道を走っているんじゃないかと錯覚するほど、
代わり映えしない景色の中を軽く登って、下ってを何十回と繰り返し
(まだ終わらない…まだ終わらない…)
脚と心を削る、正に悪魔ののこぎり。疲れ始めると登りも下りもスピードが出なくなるので、
辛さが跳ね上がってきます。更にヤバいのは…
こんなところ走ってたら、DNFしようにも帰る術がないよね(絶望)。。
それはそれはもう、参加者の口々から
「アレには心が折れた」
と大不評の(主催者大喜び?ww)道でした。
【通過チェック3(113.00Km地点)園駅の看板】
ほらもう、あまりにもランドマークがないから、こんなのが通過チェックですよww
…と今だから笑えますが、この時まいねは大ピンチを迎えていました。
持参していた補給食(ゼリーとスポーツ羊羹)がここで底をつき、
水はボトルに半分程度残すのみ。
気温もグングン上昇しており、熱射病なのかハンガーノックになりかけなのか、
若干意識が朦朧といている状態。
ここで休憩していた方と少しおしゃべりして、アップダウンは
まだ17Km近く続くことを知った時の絶望感ときたらもう…生まれて初めて
(マジでこれ以上自転車乗るの嫌だ(;O;))
と本気で考えていました。。
【落車(126Km地点)】
おしゃべりした方と一緒にスタートし、何とか一緒に走ろうとしますが、
下りと平坦で離され、登りで追いつくのを繰り返しつつ、そのうちまいねは膝の痛みにより
登りは全て押し歩きになってしまったので、完全に千切られてしまいました。
前にも後ろにも誰もおらず、沢山の参加者がいたことが嘘のような孤独な世界。
聞こえるのは自分の息とチェーンの音。残りの水を大事に飲みながら一歩一歩進みます。
のこぎりの中でも少し大きめの山を越え、下っている最中に事件は起こりました。
坂の終点に差し掛かり、40Km/hほど出ていたでしょうか。ふと気が付いて
(・・・あ、砂利・・・)
と思った瞬間にはもう、前輪の制御が利かない状態。
左肩から歩道に叩きつけられ、1~2mほど軽く吹っ飛びました。こんな時
(チャリ、チャリは大丈夫か!?)
と、自分より愛車のことが気になるのがローディあるあるですねw
見ると、左から転んだのでコンポーネントは無事っぽい(大事な部品はほぼ右側についている)。
左ハンドルのバーテープが切れているけど走るのには支障なさそう。
ハンドルの曲がりも大丈夫かな。
クイックリリースが盛大に削れてるけどこれも問題なし。
チェーン落ちしていますが、この程度なら数分あれば直せそう。
(よし…”チャリは”走れる!)
続いて自分の身体を確認(w)。
思い切り打った左肩、腕を上げるのは辛いけど、動かせるということは骨は大丈夫なはず。
#後で確認したら打撲+大きなすり傷。
…ってかジャージが無事でよかった(という考え方もあるあるですねw)!
左小指も痛いけど、曲げられるってことは捻挫かな。右手手袋破れてるけど、中は無事。
脚は…割と平気っぽい。
#後で確認したらズボンに穴が開いていて、ちょっとしたすり傷あり。
#その時は穴に全然気づかなかったw
(あと5Km走れば次のチェックポイント。次のことはそこで考えよう。)
チェーン落ちをサクッと直し、ゆっくり走りだしました。
そこから少し先に、定休日?のスーパーと自販機を発見。
震える手でお金を入れ、貪るように飲み干したネクターの美味かったこと!!
濃厚な甘さが身体中に染みわたる快感、そうそう味わえるものではないですね(*´ω`*)
水もしっかり補給し、次のチェックポイントへ向かいます。
【チェックポイント3(131.50Km地点)ローソン松江比津店】
やっぱり広域農道が辛かったのか、ゆっくり目の休憩を取っている方が多いようでしたねw
まいねもここぞとばかりにスパゲティ、ゼリー、甘味を買い込み、エネルギー補給…
しようとするのですが、疲労が大きすぎて胃の機能が低下しているのでしょう、
いざ食べ物を口に運ぼうとすると(うっ…)と受け付けない感じ。
無理やりでも食べなきゃ命にかかわると思い、たらこスパゲティを口の中に押し込みます。
更に、持参していたアミノ酸サプリで疲労回復、膝の痛みには湿布薬を貼り、
少しストレッチしながら30分弱の休憩。
次の通過チェックへ向かいペダルを漕ぎだすと、やはり強い膝の痛み…
「いやきっと、補給した栄養が行きわたれば少しは軽くなるって、うん。」
自分と膝を騙しながら走ります(ある意味ポジティブよな)w
<綺麗な海も、足下はゴミだらけ・・・>
守ろう、綺麗な地球を(。-`ω-)qまいねじゃ!は、社会派ブログを目指します。
…などと社会不適合者が供述しており(以下略)。
次の目的地は、山の上の桜の名所さくら公園。その名もずばりチェリーロードという
可愛らしい名前の激坂(!?)を登っていくのですが…
<参考画像:これがチェリーロード>
「ああもう、路駐とお祭り気分のやつ多すぎ!!」
そこかしこに車を止め、道路を挟んで記念撮影するヤツとか何なん!?
#向こうはこの必死なチャリのおっさん何なん!?って思ってるんだろうけどねw
急に暖かくなり、花見にピッタリの日和になってしまったが故の弊害ですかね。。
【通過チェック4(149.00Km地点)さくら公園】
(正直もう桜とかどうでもいい・・・)
疲れと路駐への苛立ちで、桜は撮影どころかほとんど見ることもなく通り過ぎました。
今思えばもったいない…
その後山を下り、港町の道を軽いアップダウンを繰り返しながら進み、
最後の通過チェックを目指します。
【(約170Km地点)重すぎるデザート】
水木しげるのエッセイ『のんのんばあとオレ』ゆかりの土地である諸喰。
疲労困憊の最後の最後に、激坂をブチ込んでくるあたりに主催者の愛(ムチ)を感じます。。
膝的にも、筋肉の乳酸的にも、もはやいっぱいいっぱいのまいねの脚。
(もう無理・・・)
とゆっくり押し歩きしていると、すぐ前を走っていた岡山の方が
「大分脚にきとるなぁ」
と、一緒に歩いてくれました(*´ω`*)
最初の内は嬉しいやら情けないやらでしたが、やはりしゃべっているとメンタル的には
大分楽になってきます。歩いているうちに後ろから更に2人が合流、何となく暗黙の了解で
ゴールまで一緒に走ることになりました。これは心強い!
【通過チェック5(182.70Km地点)美保関展望所】
「だよね、灯台だもんね!そりゃ登るよね!」
上り坂を見るたびに呪いの言葉が止まらないまいねw
それでも仲間がいる心強さのお陰か、はたまた無駄な見栄っ張りか、
足つきなく美保関灯台に到着。
急に天気が悪くなり景色は今一つでしたが、ブルベを振り返りつつおしゃべりをして、
中々楽しい休憩時間となりました。
さぁ、ゴールに向かってラストスパートです!
【(188Km地点くらい)男女岩(めおといわ)】
ホホーゥ。
【(195.35Km地点)ちょっとしたご褒美】
ゴール手前では水木しげるロードを通るようになっており、
(時間に余裕があれば)楽しめるという小粋な配慮がありました(´▽`)
砂かけばばあのクォリティ、パネぇ・・・
【フィニッシュ(200.40Km地点) ファミリーマート境港竹内町店】
12時間15分(制限時間は13時間30分)…長い苦しみと痛みに耐え、ついにフィニッシュ!!BRM401米子200Km、完走いたしました!!でも正直この時、ゴールの喜びとか達成感なんかより、
膝の痛みと、輪行で帰る面倒くささのことしか頭にありませんでしたww
余韻に浸る間もなく、一緒に走ってきた仲間たちに挨拶して、帰り支度を始めました。。
【帰るまでが遠足です】
ゴール地点からほど近い余子駅で輪行準備を整え、鬼太郎電車に乗って米子に向かいます。
あ~、こんなに体が重いのは子鳴きじじいのせいなのねそうなのね(白目)
米子からやくもに乗って無事岡山に帰ることができ、
ブルベの本当のフィニッシュを迎えました。
まだ語り足りない部分もあったりするので(まだ!?)、もうちょっとだけ続くんじゃよ。
[3回]
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