2016/9/17(土)~25(日)の日程で、アートスペース油亀さんで開催中の、
吉行鮎子絵画展『あるピアニストの叙事詩』初日に行ってきました。
・・・そういえば油亀さんの絵画展は初めてだなぁ。
#流石に写真を撮るのはアレなので文字のみでお届けします。
前回
桃灰作器の時に、本展の予告があってその時から強烈に印象に残っていました。
一目見て(ん?)と思わせる、良い意味で違和感全開の(!)構図。
リアルなようで、幻想的でもある空の青。踏みしめたくなるやわらかな緑。
決して交わされない視線。
実物は、もっとすごかったです。
草の質感なんて、(すごく失礼な話だけど)絵を床において踏んでみたくなるほど!w
後でプロフィールを拝見したら、まいねよりも年下なのにこの達観したような世界観。
もう、虜になっちゃいました(/ω\)
今回の展示で『ピアノボートに乗って』と言う作品が大好きで、
ずっとしゃがみ込んで見惚れてしまいました。
紺碧の海の上、ピアノをボート代わりに、オールを一本持った半魚人のような(!)人と、
猫が漂っている。ただそれだけなんですけど、何だか強烈に胸に迫るんです。
ピアノは音を奏でるものですが、この絵の中ではその体を為していません。
オールは2本あってこそ船を進められますが、この絵の中では1本なので全くの無意味です。
深い青の海の上、どこかうつろな一人と一匹(あるいは二匹?w)の視線は、
諦めきっているようでもあり、何故かすごく幸せそうにも見えます。
それは、ここに描かれているものすべてが「こうあるべき」から解き放たれているから。
「ただそこにあること」を
(まるで深淵な意味があるようにではなく)あるがままに印象付けている
そんな気がしました。
あるいは彼らが漂っているのは海ではなく「世界そのもの」なのかな、なんて、
ボーっと考えていたら時間を忘れてました(ボートだけにww)。
途中で油亀のスタッフさんが
「鮎子さんご本人もその絵がお気に入りなんですよ」
と話しかけられたような気がしますが、ごめんなさい、ほとんど聞いてませんでしたw
あまりにも気に入ったので、今日もまたリピしようかな!(*´ω`*)
↓
律儀にリピしてきましたw
↓
最終日にも伺って、ご本人にご挨拶できました。
案の定ピアノボートには売約済みシールがついていて、
(ああ、お嫁に行っちゃうんだな(!?))
みたいな複雑な心境で、ちょっと涙目になりそうになっていたこともあり、
かなりしどろもどろな挨拶になってしまいましたw
印象としてはちょっとシャイめな普通の女の子(ほんのり失礼)って感じでしたが、
あの小柄な身体から山が、海が、さかな婦人が生まれているのかと思うと、
何とも不思議な感覚でした。
またの展覧会もぜひ伺わせていただきますね!
ーーー
帰りに鮎子さんとはまた別ですが、国東半島で型染をされている小野豊一さんの
手ぬぐいを購入しました。
<ケベス祭手ぬぐい>
国東半島の伝統的なお祭りがモチーフなんですって。
和が故郷の誇りである、棟方志功の版画を彷彿とさせる柔らかな線と
人間味のある温かな表情がお気に入り!真ん中の人めちゃカワイイですよねw
[2回]