獅子文六 『コーヒーと恋愛』 ちくま文庫美味しいコーヒーを飲みながら、ゆったりと読んでみたい本がある・・・
まいね珈琲店がおススメする、コーヒーに特化した本をご紹介します。
さて、最初にご紹介するのは『コーヒーと恋愛』。
タイトルからはほろ苦い、詩的な作品を連想されるかもしれませんが、
実際はコーヒー好き(というかフリーク)と、恋愛(というか痴話喧嘩)を主軸にした
ドタバタ恋愛小説です。
実はこの作品は50年以上に書かれ、昭和30年代を舞台にしたものなんですが、
テーマも文体もかなり軽い感じなので、すんなりと読み進めることができると思います。
主人公モエ子は、誰からも愛されるキャラクタでテレビでひっぱりだこの中堅女優。コーヒーを淹れることにかけては天才的な腕を持っており、年下の彼氏であるベンちゃんや、珈琲を飲むことを大事にしすぎるあまり茶道ならぬコーヒー道を立ち上げようと目論む管(すが)達はその味にメロメロ。やがて、ベンちゃんが”生活革命”と題して自分のもとから去ったことをコーヒー好きの仲間たちに打ち明けたことから、ドタバタが始まる・・・言葉を選ばず言えば、1個1個のネタ(恋愛とか、コーヒー道とか)は
「…しょーもなっ(。-`ω-)」
って感じなんですよ(w)。
「揃いも揃って40歳過ぎて、何やってんだ!ww」
とか思わずツッコみつつ、作品が描かれて50年以上経った現在でも
人間はこの分野ではさほど進化してなくて、その辺諸々含めて
「…しょーもなっ(。-`ω-)」コーヒーについては、”コーヒー”という言葉が出てこないページを探すのが難しいほど
よく出てきますが、肝心の部分(淹れ方とか)の描写は少ないので、
そのあたりはコーヒー好きとしてはちょっと消化不良な感じ。
読んでいるとコーヒーが淹れたくなってくるので、豆の準備はお忘れなく!w
[0回]
PR