忍者ブログ

まいねじゃ!

青森出身岡山県民「まいね」のシングルライフ。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

現在、新しいコメントを受け付けない設定になっています。

【読書】ミヒャエル・エンデ『モモ』


『モモ』(初版:1976年)
ミヒャエル・エンデ 著
大島かおり 訳
岩波書店

※以降、ネタバレを含むかもしれないのでご注意ください。



どこにもない、どこにでもありそうなとある都会に、身寄りのない少女、モモが現れる。
”他人の話をよく聞く”という才能があり、彼女のそばに来た者はついつい本音で話を始め、
どんなケンカも仲直り。遊び始めれば面白いアイデアが生まれ、空想は無限に広がっていく。
街の人々とモモが仲良くなり始めた頃、時間泥棒の集団が街に現れ、人々から”時間”を奪って
世界を牛耳ろうと企んでいた。彼らの陰謀を阻止し、人々を救うことはできるのだろうか?
一人の少女の、不思議な大冒険が始まる!


西ドイツの児童文学作家ミヒャエル・エンデによる、
時間をテーマにしたファンタジー小説の大傑作。
本著を読むのはもう4回目くらいになります。
まいねの読書人生において、何度も手放しては買い直し、読み直した唯一の本です。
#ずっと持ってても良いのだけど、”また手元に戻ってきた”っていう感覚が愛おしくて、
#あえて売り払っているようなところがありますねw

どんな種類の本にしろ、読んだ後にはそれなりの”成長”を人にもたらしてくれて、
何度も読み直したり考え直さなくても良いはずなのだけど、
それでも同じようなことで悩んだり立ち止まったりしている、
30歳半ばの「ええ歳こいた」おっさんにそっと寄り添って、
簡単な言葉で、押しつけがましくなく気付きを与えてくれます。


小さなことをこつこつと、楽しく積み上げていれば、
気づかないうちに大きなことをやり遂げている ←でも、すぐに成果が欲しいんだけど…

日々をガチャガチャとにぎやかに過ごしていても、
全然楽しくなんかない ←でも、予定が空いていると何をして良いか分からなくなる…

お金があれば、良い教育を受ければ
ステキで楽しい人生になるはず ←そのためなら自分の時間を犠牲にしても仕方がない…


気付けば誰にということもなく、自分の中に積み重ねてきた”でも”や言い訳の数々。
野狐禅の歌の文句じゃないけれど「重ねれば重ねるほど薄っぺらになっていく」ことさえも
本当は気付いているのに(だって仕方ねぇじゃん)なんて言い訳したりしていて。

本著を読んでいるとそんな自分を浮き彫りにされて、
最初はちょっと反発したくなる気持ちにもなるのだけど、
ゆっくり噛んで含めるように語り掛けられているうちに、自然と反省するようになって、
蔑ろにしていた”何か一つ”に手を付けてみようかな、そんな気分になってきます。

気持ちを新たにするお正月にこそふさわしい、
読んだことがない方には、ぜひ人生で一度は!とおススメしたいですし、
読んだことがある方にも、買い直す価値はありますよ!とおススメしたい
そんな一冊です。

拍手[2回]

PR

コメント

お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

記事カテゴリー

最新コメント

[11/19 まいね]
[11/18 岡山県民]
[09/13 リキ]
[08/27 リキ]
[06/24 まいね]

ブログ内検索

プロフィール

HN:
まいね
性別:
男性
趣味:
食べ歩き、コーヒー、ギター、      自転車旅、ボードゲームなど
自己紹介:
「まいね」とは、青森の津軽弁で
「ダメ」という意味。
怒られていても怒られている気がしない、
ダメなのに、ダメな気がしない・・・
そんな錯覚を起こさせる柔らかい語感がステキです。